一生続けられる仕事を求めて〜波乱万丈の30年から見つけた答え

女性社長への憧れから始まった挑戦
子供の頃から「一生続けられる仕事をしよう」と決めていました。
「女性社長になりたい」とも思っていたので、
昔にしてはちょっと進んでいたかもしれません。
雇用均等法以前の時代。
生命保険D社が男女均等で採用してくれるという話を聞き、運良く就職できました。
でも経理に配属されて、現実は伝票とそろばんだけの日々。
「こんなはずじゃなかった」
営業に出たいと言ったら「女の子はそんなんで採用したんじゃない」と。
キャリアウーマンに憧れていたので、すごく良い待遇だったのに辞めちゃったんです。
迷走の日々と運命の出会い

その後はスーパーに転職。
バイヤーになりたかったんですが、長時間労働で給料は安い。
また2年で辞めてしまいました。
失業したとき、大学時代に簿記論だけ受かっていた税理士のことを思い出したんです。
「税理士になる、これしかない!」
と決めました。
職業訓練学校に通いながら、あと2科目受かって3科目合格で会計事務所に就職。
残りの科目は働きながら合格し、晴れて税理士になりました。
「これしかなかった」と思っていましたが、今思えば運命だったのかもしれません。
独立への決断〜波乱万丈の日々を経て
40歳のとき、勤めていた事務所は息子さんが継ぐことになったので、先に独立しました。
しばらくは順調でしたが、2017年に嫌なことが続いて、一度税理士を辞めようと思ったんです。
それで他の事務所にお客さんを引き継いでもらうことにしました。
でも、その事務所は社会保険の問題で揉め、さらに次の事務所は人間関係が複雑で、ややこしいことに。
結局、2019年に自分の事務所を再開せざるを得なくなりました。
ありがたかったのは、そのたびにお客様はみんな理解して、ついてきてくださったことです。
今でも長いお付き合いが続いています。
2020年以降、コロナ禍で支援金手続きが忙しくなりました。
忙しいけれど外には出れないので、四柱推命を勉強したり、投資教室の講師資格も取りました。
興味があることが目の前にあると、つい飛び込んじゃうタイプなんです。
でも結局「教えるより相談に乗る方が好き」だと気づいたので、占い師も講師もやっていません。
今は税理士というお仕事のなかで、投資についてのアドバイスをさせていただいています。
私の人生、波乱万丈でしょう?
でも全部、今につながっているから面白いです。
さまざまな経験とお客様との信頼関係、そして本当に自分がやりたいことが見えてきました。
相性の良いお客さんと歩む未来
今は方向転換の時期です。
法人のお客様には「自分で財務諸表を作れるようになってもらって、申告だけ依頼する」形にシフト中。
「万が一の時に、お客様自身が困らないように」
その思いからです。
そして相続問題に力を入れています。
親が認知症になってからでは遅いんです。
家も売れない、遺産分割協議もできない。
それを一人でも多くの人に知って欲しいのです。
先日も、本当は妹さんにたくさん相続させたかったのに、お母さんが認知症で法定相続分しか選択できず、残念な事例がありました。
「事前に相談くだされば、もっと良い方法があったのに!」と悔やみました。
相続を身近に感じてもらおうと
オンライン講座「お金と生き方のときめく学校」で相続講座をやっています。
思った以上に多くの方に見ていただいていて、関心の高さを感じています。
これからは相性の良いお客様と信頼関係を築いて、一緒に歩んでいきたい。
そして一緒にやってくれるパートナーも探しています。
何かあったときに、お客様が困らないように。
税理士の仕事は、私にとって
「やっぱりこれしかない」
「好きだから離れられない」
そう思える仕事に出会えて、本当に良かったと思います。
お金のことで困っている人や不安な人の力になるのが、私の使命だと思っています。